【ドラフト2024】西武は貧打戦解消へ強打者指名を アマ球界屈指スラッガー、28歳社会人も狙いたい (2ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko

 そのなかで、今年のドラフトでまず獲りたい強打者が西川史礁(龍谷大平安→青山学院大/外野手/182センチ・88キロ/右投右打)だ。侍ジャパン学生代表の4番として、ここ一番の場面で持ち味の長打力を発揮する高次元の勝負強さは、すでに証明済み。守備、走塁も意欲的で、カッコいいユニフォーム姿も、今の西武が待望する要素だろう。

 今年のドラフトで西武は、ウェーバー制となる2位指名で12球団の先頭になる。つまり、1位候補の選手をふたり指名できるも同然である。

 ならば2位も、打線強化のために使いたい。

 渡部聖弥(広陵→大阪商業大/外野手/178センチ・88キロ/右投右打)が残っていれば即決だ。こちらは長打力と俊足で、リードオフマンも期待できるタイプ。入団後は、球界トップクラスの守備力を誇る外野手として、攻守に期待できる選手になれるだろうし、じつは渡部はサードもこなせるユーティリティプレーでもある。

 こうなったら3位もバットマンで、上位3人をアマ球界の強打者で固めるのはどうか。今の西武にはこれくらいの思いきりが必要なのかもしれない。

 大学生がふたり続いたから、ここは将来性も兼ねて高校生で。正林輝大(神村学園/外野手/178センチ・84キロ/右投左打)か、モイセエフ・ニキータ(豊川/外野手/181センチ・85キロ/左投左打)のどちらかを指名したいが、残っているかどうか。

 どちらも甲子園で強打者の片鱗を見せたが、スイングスピードは互角。正林には俊足、強肩、モイセエフには内角球を長打にできるという、魅力的なアドバンテージを持っている。

 もしくは「来季から使える即戦力を!」ということなら、"打のスペシャリスト"的な選手を社会人から獲得するという手もあるだろう。

 適役は、沓澤侑輝(千葉経済大附高→獨協大→日本通運/外野手/183センチ・88[芳菊2]キロ/右投左打)だ。今季社会人6年目の28歳。今が脂の乗りきった"働き盛り"の選手である。

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