赤星憲広が語る「近年のプロ野球盗塁事情」 大谷翔平がメジャーで盗塁を量産する理由についても言及した (3ページ目)
ここまで32盗塁を記録しているドジャース・大谷翔平 photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る
【大谷翔平がメジャーで盗塁量産の理由】
── 大谷翔平選手(ドジャース)は投打二刀流もさることながら、盗塁、走塁も積極的です。
赤星 彼は今シーズンを含め、メジャーで20盗塁以上を3回記録しています。まずスタートに関して、思いきりがすごくいい。今春のキャンプでも、スタートの練習を積極的にしていました。体が大きくて歩幅の広いストライド走法の割には、トップスピードに達するまでが早い。少し前の糸井嘉男のようなタイプです。塁間の約27メートルを、私は13〜14歩のところ、大谷は11〜12歩ですからね。
── 大谷選手は二塁盗塁時、打者を見ないことが多いように思えます。
赤星 走れたら行けという「グリーンライト」ではなく、絶対に行けという「ディスボール」のサインかもしれないですね。
── 大谷投手がどれだけ盗塁数を伸ばすのか、今後楽しみです。
赤星 メジャーは強肩の捕手はいますが、投手のクイック技術は日本のほうが上ですので、今後は「50本塁打、40盗塁」は期待したいですね。
赤星憲広(あかほし・のりひろ)/1976年4月10日、愛知県出身。大府高校から亜細亜大、JR東日本に進み、2000年のドラフトで阪神から4位指名を受け入団。1年目の01年に盗塁王と新人王を獲得、以後05年まで5年連続盗塁王を獲得し、プロ通算381盗塁は球団最多記録。07年には通算1000本安打達成。09年9月、試合中のダイビングキャッチで脊髄を損傷し、同年12月に現役引退。現在は野球解説者、スポーツコメンテーターとして活動している
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