広島6年ぶりのペナント奪回はあるか? 佐々岡真司が挙げた後半戦「4人のキーマン」 (2ページ目)
── 中継ぎ陣は、左右2枚ずつ揃えています。
佐々岡 昨年、球団初の最優秀中継ぎ賞のタイトルを獲得した島内颯太郎、24セーブを挙げた矢崎拓也が著しい成長を見せました。また、左の塹江敦哉(ほりえ・あつや)は20年と21年に、同じく左の森浦大輔は21年と22年に20ホールドポイント以上をマークしています。塹江は投球フォームを少しサイド気味に変えましたが、それでも150キロ近くの球速が出ます。彼らがいることで、7回、8回を任せられますし、状況によっていろんなパターンの継投ができるのも強みです。
── そして守護神には、栗林良吏投手がいます。先日、「佐々岡さんの通算106セーブを超えられるのは、100セーブの時よりもうれしい」と語っていました。
佐々岡 栗林は私が監督の時に獲った投手なので、彼の活躍はうれしいですね。プロ4年目、日本人最速タイ記録となる178試合目での通算100セーブは称賛に値します。この先、150セーブ、200セーブ、250セーブと目指してほしいですね。
【プロ6年目、小園海斗の自覚】
── チーム本塁打数は31本(リーグ4位)ながら、39盗塁はリーグトップ。往年の「カープ野球」を彷彿とさせます。
佐々岡 新井監督の「失敗してもいいから、どんどん思いきった走塁をするように」という方針が、常に前の塁を狙うという積極性につながっています。
── 今季、マット・レイノルズ、ジェイク・シャイナーの外国人選手を獲得しましたが、現在は「純国産打線」に近い状態です。
佐々岡 当然、4番候補として期待していたと思うのですが、ここ2、3年、外国人選手がうまく機能できていない状況が続いています。4番打者が固定されないなか、小園海斗が入るなどサプライズ采配を見せています。高校出6年目の小園は、これまで好不調の波がある選手だったのですが、自分がチームを引っ張らなくてはいけないという責任感が生まれてきたのだと思います。リーグトップの得点圏打率が示すように、勝負強い打者になりました。昨年秋、侍ジャパンに選出されたことも自信になったのでしょうね。
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