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好調ソフトバンク投手陣を攝津正が分析 先発転向の2年目右腕は「やれると思っていた」 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【リリーフ陣の貢献も大きい】

――リリーフ陣も奮闘していますが、特にいいピッチャーは?

攝津 ダーウィンゾン・ヘルナンデスと長谷川威展、この変則左腕のふたりが効いていると思います。ヘルナンデスはちょっとコントロールがばらつくので怖い部分もあるのですが、奪三振率(14.40)がかなり高いですし、力で押し切ることができます。

 一方の長谷川は真っすぐとスライダーを軸に打たせて取るタイプ。ヒョイッという感じで投げる独特の投球フォームなのですが、バッターがけっこう打ちにくそうにしています。スライダーでも曲がりの大きなものと小さなものを投げ分けていて、バッターがとらえきれていません。

――チームで最多登板(30試合)の松本裕樹投手の貢献も大きいですね。

攝津 そうですね。松本はすごく安定していると思いますし、あとは杉山一樹(21試合登板)がある程度計算できるようになったのが大きいです。昨季と違い、今季は僅差の試合でも起用されていますし、信頼度が高くなっていると思います。

――長身から投げ下ろす球威のある真っすぐなど、以前から杉山投手のポテンシャルは評価されていましたが、今季は何が変わったんですか?

攝津 球威を抑えていることが功を奏しているのか、コントロールが確実によくなりました。もともと真っすぐに力があって、フォークとスライダーなどの変化球もよかったのですが、ほとんどストライクゾーンに入らなかったんです。今季は出力の調整がうまくいっていますし、球威を抑えながらでもゾーンで勝負できています。

 フォアボールを出して自滅することも多かったのですが、そういう場面も見なくなりました。少し制球が乱れる時はありますが、気持ちの切り替えがうまくできているのか、引きずることなく投げています。それと、杉山みたいなピッチャーに対してはあまり細かい制球は求めなくていいと思うんです。「フォアボール1個、2個出して当たり前」くらいに見ていたほうがいいのかなと。

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