伊原春樹がプロ野球3人の新監督を診断 ソフトバンク独走には「前監督には悪いけど...」 (4ページ目)
12球団最年少監督の楽天・今江敏晃監督 photo by Koike Yoshihiroこの記事に関連する写真を見る
【楽天の課題は若手先発陣の育成】
── パ・リーグのもうひとりの新監督、楽天の今江敏晃監督は昨年一軍打撃コーチでした。長打力不足など、ここ数年の課題は解消されないままです。
伊原 外国人打者がここ数年、なかなか機能しないなか、"国産打線"で奮闘しています。今年も小郷裕哉、村林一輝の1・2番コンビが誕生し、"守備の人"だった辰巳涼介も打撃好調です。ただ、今江監督の指導で得点力が上がったとしても、投手陣が失点を重ねてしまう。これでは厳しいですね。
── 先発陣の高齢化も深刻です。
伊原 田中将大(35歳)、岸孝之(39歳)ら先発投手陣が高齢化するなか、ストッパーの松井裕樹がメジャー移籍。代わりにストッパーを任された則本昂大(33歳)が1勝9セーブ、防御率1.20と奮闘。しかし早川隆久、荘司康誠の左右の若手先発陣が、完全に一本立ちしないと苦しいですね。内星龍、藤井聖、コディ・ポンセの先発陣、渡辺翔太、宋家豪、藤平尚真、鈴木翔天、酒居知史らの中継ぎ陣も奮闘していますが、チーム防御率は12球団唯一の4点台(4.13)です。
── 今江監督は12球団最年少の40歳です。采配はどうですか。
伊原 今江監督は若いながら、内野出身ということもあり、戦局をにらみながらどっしり構えています。ちょっとやそっとでは選手を代えません。選手起用はいいと思います。
── 今江監督率いる楽天の今後の課題は?
伊原 今江監督が投げるわけではないですけど、やはり投手陣の整備ですね。早川、荘司を筆頭に、若手投手陣を「育てながら勝つ」ことですね。
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