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「将来の首位打者候補」高木豊が期待する若手の左バッター3人 西武で2年目、ロッテでモデルチェンジに効果が見える選手も (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――どういった点に注目していますか?

高木 昨年の終盤に一軍に昇格し、打席数は少なかったですがホームランを2本打つなど(31打数8安打2本塁打)、バッティングに非凡なものを感じます。体は大きくないのですが(175cm・79kg)、馬力がありますよね。

 ただ、ポジションがキャッチャーなので、なかなか出場機会を得ることが難しいんですよ。(アリエル・)マルティネスや伏見寅威、清水優心らがいて、ルーキーの進藤勇也も入ってきた。かなりの激戦ですよね。ただ、昨年は1試合で盗塁を3度阻止したり、とにかく肩が強いのも印象的でした。リード面など経験で劣る分、バッティングや強肩といったストロングポイントでアピールしていきたいところです。

――バッティングで優れている部分は?

高木 体を回転させて打つのではなく、体を"止めて"打つことができているんです。体の右側が早く開いてしまわないように我慢できているので、バットのヘッドが走りますし、力強い打球が打てています。

 しっかり自分の形を作って打つのはなかなか難しいことなのですが、彼はそれができています。キャッチャーとしてのポテンシャルもそうですが、バッティング面だけを見ても、大化けの可能性もある選手だと思います。まずは自身初の開幕一軍入りを果たし、少ないチャンスをモノにしていってほしいです。

【プロフィール】
高木豊(たかぎ・ゆたか)

1958年10月22日、山口県生まれ。1980年のドラフト3位で中央大学から横浜大洋ホエールズ(現・ 横浜DeNAベイスターズ)に入団。二塁手のスタメンを勝ち取り、加藤博一、屋鋪要とともに「スーパーカートリオ」として活躍。ベストナイン3回、盗塁王1回など、数々のタイトルを受賞した。通算打率.297、1716安打、321盗塁といった記録を残して1994年に現役を引退。2004年にはアテネ五輪に臨む日本代表の守備・走塁コーチ、DeNAのヘッドコーチを2012年から2年務めるなど指導者としても活躍。そのほか、野球解説やタレントなど幅広く活動し、2018年に開設したYouTubeチャンネルも人気を博している。

■元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア

高木豊のYouTubeチャンネルはこちら>>

著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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