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ロッテのドラフトを検証 外れ外れ外れ1位で上田希由翔を指名した理由を考察 (2ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko

 ふたりとは、ロッテが2位で指名した大谷輝龍と、阪神が2位で指名した四国IL徳島の椎葉剛だ。

 大谷は社会人のJFE東日本、伏木海陸運送を経て、日本海リーグの富山GRNサンダーバーズに転じた。今夏、ストレートはアベレージで150キロを超え(最速159キロ)、NPBのファームとの対戦でもほぼストレート一本で抑えて高い評価を得た。

「阪神の湯浅(京己)や石井(大智)といった独立リーグ出身の選手が活躍して、彼らの実力が見直されているのは間違いないですが、指名したチームにとっても、独立リーグ出身の選手をこんなに上で獲るのは初めてでしょうし、ひとつの賭けというか、テストケースになるかもしれないですね......」(前出・他球団スカウト)

 過去には、現在ソフトバンクで活躍している又吉克樹が、四国アイランドリーグplus・香川オリーブガイナーズ時代にドラフト2位で中日から指名されプロ入りしている。

「又吉の能力は突き抜けていましたからね。1位でもいいと言うスカウトもいたくらいで......。独立リーグの投手は、スピードを評価されてプロへ、という傾向がはっきりありますから、どうしてもコントロールが粗い。いくらスピードがあっても、プロのストライクゾーンは狭いですから、コントロールを気にすると球速が10キロほど落ちたりするんです」

【3位の木村優人は将来のエース候補】

 3位以下を見ると、次のような推測が立つ。

 3位で指名した木村優人は「その力感でどうして?」と思ってしまうほど、ストレートの伸びがすばらしい。そのメカニズムは、涌井秀章(中日)と重なる。間違いないのは、その素材。素直なオーバーハンドから、アベレージ145キロのストレートにカットボール、フォークを使う、将来のエース候補だ。

 4位の早坂響は、投手転向1年足らずで150キロをマークした「地元・千葉の星」。しなやかな腕の振りそのものが、豊かな将来性を感じさせる。

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