松永浩美が間近で見た、門田博光のハイタッチ脱臼の瞬間 ブーマーは「えっ!?」と驚き「そんなに力は入れていなかった」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Sankei Visual

――ブーマーさんの怪力がクローズアップされがちですが、そうではなかった?

松永 近くで見ましたが、「えっ、あれで?」という感じでしたからね。ブーマーはバーンっていう感じでハイタッチしていましたが、そんなに力を入れていませんでした。互いの手が変に吸いついちゃったというか、偶然起きてしまった事故という感じでした。

――門田さんの状況を見て、ブーマーさんは落ち込んでいたのでは?

松永 落ち込んでいましたね。その後の試合中も、ずっと「大丈夫かな......」と心配していました。ブーマーは穏やかで情深い人間ですから、気になって仕方なかったでしょうね。

【プロフィール】
松永浩美(まつなが・ひろみ)

1960年9月27日生まれ、福岡県出身。高校2年時に中退し、1978年に練習生として阪急に入団。1981年に1軍初出場を果たすと、俊足のスイッチヒッターとして活躍した。その後、FA制度の導入を提案し、阪神時代の1993年に自ら日本球界初のFA移籍第1号となってダイエーに移籍。1997年に退団するまで、現役生活で盗塁王1回、ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞4回などさまざまなタイトルを手にした。メジャーリーグへの挑戦を経て1998年に現役引退。引退後は、小中学生を中心とした野球塾を設立し、BCリーグの群馬ダイヤモンドペガサスでもコーチを務めた。2019年にはYouTubeチャンネルも開設するなど活躍の場を広げている。

◆松永浩美さんのYouTubeチャンネル「松永浩美チャンネル」

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プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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