楽天は7月好調も「チーム事情に余裕はない」と山﨑武司は分析 石井一久監督には「開幕からやれよ」と思うことも (2ページ目)
全盛期を過ぎているとはいえ、投球術や"かわす"技術はやはりチームでも替えがきかない存在。今年は開幕投手も務めてコンデイションも悪くなさそうですし、自身の契約を考えても「ふた桁勝利で貯金を作ること」というのは至上命題でしょう。
マー君に勝ち星がついてくるとチームにも勢いが出てくるし、他の投手が持っていない経験もあるから、若手投手にも好影響が出て一気に流れに乗ってもおかしくない。やはりそれだけの投手ですし、存在感という意味でも、チームの特別な選手ですから。
打者陣は浅村ひとりが引っ張っている。それでも、相変わらず得点が取れないチーム事情は変わらないかな。現状、浅村意外はタイトルを争うような選手は見当たらないし、何よりも期待された中堅選手が軒並み厳しい成績というのが痛い。
ベテランの鈴木大地は調子を上げてきたけど、辰巳涼介や茂木栄五郎、小深田大翔。チームの中心になるべく選手たちがもう少し奮起しないと、上位に行くことは難しい。守備はいい選手たちだけど、今の野球は打てないと話にならないから。
村林一輝や山﨑剛なども頑張ってはいるけど、やはり中堅どころがやらないと得点力は上がらない。ベテランの西川遥輝や、中日から移籍組した阿部寿樹といった選手たちが、軒並みフォームを崩していることも首脳陣からすれば計算が狂った。
後半戦で期待したい選手は、島内宏明ですね。技術が高く、数字はしっかり残してきた選手だし、CSを争う中で彼の経験と技術は必要になってくるでしょう。あとは銀次。彼も使われれば結果を出す選手だけど、どういうわけか今年は一度も1軍で使われていない。これだけ不調の選手が多い中、彼のような存在が代打でも控えていると、相手チームからすると嫌なはず。
私にも、銀次が「下(2軍)でも頑張っている」という情報も入ってくるなかで、なぜ使われないのか理解できない。もちろん若手、若手という方針もいいけど、状態がいい選手から使っていく、ということをしていかないと勝ち星が続いてこないと思うので。特にイーグルスは、シーズンを通してみると結局は「毎度お馴染みさん」の選手が活躍するチームだし、若手は彼らを脅かす水準までまだ届いていない。
そういう意味でも、浅村や島内、マー君や則本。彼らの活躍がないと、上を目指していくのは少ししんどいかな、とも感じますね。
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