オリックスのリーグ3連覇なるか? 星野伸之は「ロッテ、ソフトバンクと僅差の争いになる」と予想 (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Sankei Visual

――続いてソフトバンクはどう見ていますか? 前半戦の最後は9連敗と苦しみました。

星野 オリックスは、オールスター直前のソフトバンク3連戦で3連勝しましたが、今シーズンの対戦成績は8勝6敗1分けとほぼ互角です。今のソフトバンクは不調ですが、地力があるチームですから侮れません。

 ソフトバンクで気になるのは、先発ピッチャーにあまり勝ち星がついていないこと。東浜巨と和田毅、藤井皓哉がそれぞれ5勝、開幕投手の大関友久が4勝どまりですし、リリーフにだいぶ負担がかかっているのかなと。昨シーズンもリリーフがだいぶ疲弊していて、最後にあとひとつ勝てばというところでやられているので......。このままいくと、同じような展開になってしまう可能性はあると思います。

――ソフトバンク戦において、オリックスのキーマンになりそうなのは?

星野 由伸です。6月23日のソフトバンク戦では6回4失点で負け投手になって少し心配しましたが、7月15日の対戦では修正して8回1失点で勝ち投手になりました。今後も基本的にソフトバンクに当てていくと思いますし、由伸が勝ってくれればチームに勢いがつくと思います。

 昨シーズンはオリックスとソフトバンクが同率(勝率の差でオリックスがリーグ1位)になりましたが、今シーズンも、ロッテを含む3チームによる僅差の争いになる可能性もあると思います。ひょっとしたら、前半戦の最後に勢いがついた楽天が上がってくるかもしれませんし、最後までもつれそうな気がします。

【プロフィール】

星野伸之(ほしの・のぶゆき)

1983年、旭川工業高校からドラフト5位で阪急ブレーブスに入団。1987年にリーグ1位の6完封を記録して11勝を挙げる活躍。以降1997年まで11年連続で2桁勝利を挙げ、1995年、96年のリーグ制覇にエースとして大きく貢献。2000年にFA権を行使して阪神タイガースに移籍。通算勝利数は176勝、2000三振を奪っている。2002年に現役を引退し、2006年から09年まで阪神の二軍投手コーチを務め、2010年から17年までオリックスで投手コーチを務めた。2018年からは野球解説者などで活躍している。

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