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ストライクゾーン、投手、言葉の壁...西武・マキノンが語る「野球とベースボールの違い」 (4ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Sankei Visual

 2月に来日したマキノンは、日本で前向きにプレーしていると語る。

「チームの勝利を求める日本のスタイルが大好きだ。チームメイトと一緒に楽しんでいる。もう少し打てたら、もっと楽しめるんだけどね(笑)」

 そう冗談めかすと、プロ野球選手のプライドを見せた。

「チームの勝利を求め、守備と走塁で全力を尽くしていく。それらは自分で能動的にできるものだ。対して、バッティングはそうではない部分もある。だから努力し続けなければならない。いつかカチッとはまり、打てるときがやって来るはずだ。

 新しいリーグに移籍した時、初めて対戦する投手の投球スタイルに慣れるのは一番難しいところだと思う。自分やマーク(ペイトン)はそれをやっているところだ。足の上げ方なども調整していかなければならない。ボールはよく見えてきたけど、まだ自分のスイングではない。思うように打てるまで、チームが勝てるように守備を頑張って貢献していきたい」

 4月19日のソフトバンク戦の前にそう話したマキノンは、勝負強い打撃を見せる打席もあれば、エラーで手痛い追加点を与えた試合もあった。一進一退の日々だろうが、彼には明確なモチベーションがある。

 プロ6年目の昨季、初めてメジャーに昇格した。大きな夢をかなえたシーズン終了後、ノンテンダーFAとなった直後に西武からオファーが届いた。絶妙のタイミングで好条件が提示され、新天地へ移ることをすぐに決めた。

 メジャーリーグからNPBにやって来て、両者の違いはどこが大きいと感じているだろうか。

「ベンチを見ればわかると思う。ライオンズの選手たちは試合にのめり込んでいる。アメリカではチームの誰かがいいプレーをした時に、そこまで喜ぶ姿はメジャーでもマイナーでもそうないと思う。メジャーやマイナーのベストチーム(うまくいっているチーム)では互いに激励し合っているけれど、すべてのチームではない。日本では、どのチームもベンチからエネルギーが湧き上がっているように感じる」

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