育成出身新人王・水上由伸(西武)「2年連続タイトル獲得、そして推定年俸1億円...」 60試合以上登板で大暴れを誓う3年目

  • 寺下友徳●取材・文 text by Terashita Tomonori
  • 佐藤友美●撮影 photo by Sato Tomomi

水上由伸(埼玉西武ライオンズ)インタビュー後編

 昨年、パ・リーグ初の育成指名から新人王受賞を達成した埼玉西武ライオンズ・水上由伸。プロ3年目のシーズンにますますの期待が寄せられている。大学時代やプロ1年目を振り返った前編に続き、インタビュー後編では、2年目の手応え、そして3年目となる今季の意気込みを聞いていこう。(文中敬称略)(前編はこちら)

●チームメイトから学んだ「切り替え」

 平良海馬、増田達至らとともにライオンズのリリーフ陣のひとりとしてフルシーズンを過ごした2022年の水上。ここで学んだのが、「切り替えの大切さ」だと水上は話す。

「9回を投げる増田さんは打たれた日に試合後のロッカールームでこそ考えていますが、翌日になるとケロッとしている。平良も独特の感覚を持っていて、切り替えも早い。

 だから僕も、打たれた時はしゃーないと考えられるようになりました。だって悩んでいる時間があったら、次のことを始めたらいい。時間がもったいないじゃないですか」

今年1月、香川でインタビューに応じた西武・水上由伸今年1月、香川でインタビューに応じた西武・水上由伸この記事に関連する写真を見る 自らのスタイルにも自信が深まった。

「大学時代から落ちるボールがほしいとは言っていましたけど、結局、プロ1年目からストレート、スライダー、シュート主体のスタイルを変えずに60試合投げきれた。

 当時の辻(発彦)監督を胴上げしたかった思いはありますし、夏場以降に疲労がとれず防御率を落としたという反省はありますけど、多くの試合を経験したのは大きい。今季は、大丈夫だと思います」

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 昨年、四国学院大(香川)時代に何度もマウンドに立った坊っちゃんスタジアム(愛媛)のマウンドにもオールスターゲームで帰還。

 だが新人王、最優秀中継ぎ投手賞の獲得の栄冠もすべて過去のこととして、水上の目線は次へ向いている。

四国学院大学時代の水上 photo by Terashita Tomonori四国学院大学時代の水上 photo by Terashita Tomonoriこの記事に関連する写真を見る

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