遠藤良平が語る東大野球部あるある。「野球そのものに興味がなくなったら、さわやかに辞めていく」 (4ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Ichikawa Mitsuharu (Hikaru Studio)

── "東大野球部あるある"を挙げていただくとしたら何でしょう。

遠藤 東大の選手は野球で生きていくつもりもないし、野球部卒が箔になるとも思っていない。だから野球そのものに興味がなくなったら、さわやかに辞めていくんです。下級生で神宮でプレーした選手が、上級生になる前に平気で辞めていく。なぜなのか聞いてみると、この先の2年を野球に費やすのはもったいないと......。辛いからとか下手だから辞めるわけではないんです。憧れた神宮の舞台に立ってみたら、こんなもんかと満たされてしまったからと辞めていく。いかにも東大生っぽい理由ですよね(苦笑)。

── 東大野球部にはみんなが集まる行きつけの店はあったんですか。

遠藤 まず思い浮かぶのは、日暮里の谷中銀座にあるもんじゃ焼き屋の『よし川』かな。ご夫婦の人のよさが売りのお店で、東大野球部の歴代の寄せ書きとか、僕のファイターズ時代のユニフォームを飾ってくれています。大学時代はいつも「1000円だけ置いてって」と言われて、何を食っても何を飲んでも1000円でした。東大野球部員のいいところは、いただいた恩は大人になってからしっかり返すこと(笑)。みんな働き始めてからは多めに払っていると思います。もし『よし川』がなくなったら、どこに集まればいいのというくらい大事なお店です。


遠藤良平(えんどう・りょうへい)/1976年6月28日生まれ、埼玉県出身。筑波大附属高から一浪して東京大に進み、1年春から神宮のマウンドを経験。東京六大学通算8勝を挙げ、99年ドラフト7位で日本ハムに入団。01年にプロ初登板を果たすも、同年限りで現役を引退。引退後は日本ハムのフロントに入り、現在はGM補佐としてチームを支えている。

 『グラゼニ』の巨匠・森高夕次と、
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【あらすじ】荻島航平は"都立の星"と呼ばれた高校球児。
3年の夏を終え、次なる舞台として目指したのは
"神宮球場"を主戦場にする"都心6大学リーグ"だった。
猛勉強の末、池袋大学に入学した荻島だったが、
野球部の練習初日になんと"4軍"行きを命じられてしまう!
下剋上を目指す、荻島の"4軍くん"ストーリーが始まった!

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