斎藤佑樹×福井優也×大石達也が語り合う早大時代「斎藤、調子に乗ってんな...オレはお前には負けていない」 (2ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Kai Keijiro

福井 オレは大学では一個上になる高校の同期に敬語を使うのがイヤだったなぁ。松下(建太)、楠田(裕介)、大前(佑輔)は高校の時から知ってたからね。

大石 松下さんとか、2人だけの時は敬語を使わなかったの?

福井 そりゃ、タメ語だったよ。3年になったら完全にタメ語だね。ほかの3年生がいたら一応、さん付けしてたけど(笑)。

【大石にポテンシャルは感じなかった(笑)】

── 大騒ぎされて大学で同期となった、一つ下の夏の優勝投手を、センバツの優勝投手だった福井さんはどう見ていたんですか。

福井 もう、完全にライバルでした。ましてや同じ年に入学したので、負けたくないという対抗心を勝手に持っていましたね。

斎藤 うん、福井のほうには、年上という意識はあったよね。

大石 メチャクチャあった。

福井 まあ、斎藤、調子に乗ってんなと思った記憶がありますからね(笑)。態度はそんなによくはなかったけど、悪くもなかった。

斎藤 ハハハ(笑)。

福井 もちろん言い合うこともないし、怒ることもない。ただ、こっちが色眼鏡で見ていたからなんでしょうね。斎藤のちょっとした仕草に「ん? 態度悪いな」みたいな......たぶん斎藤じゃなかったら普通のことなのに、引っ掛かっちゃう。それって、あの頃は誰のなかにもあったんじゃないかな。あれだけ騒がれてたし、コイツ、調子に乗ってんなって。

大石 僕にはないけどね(笑)。

斎藤 なさそう(笑)。

大石 だって、そもそも2人が甲子園に出て優勝して、僕は甲子園に出てもいない。ああ、テレビで観た人だっていうファン的な感じだったから、一緒にやっていてもライバル心とか、なかったもん。

斎藤 大石、入ってすぐケガしたよね。

大石 春のキャンプでショートをやっていたんだけど、いきなりボールを突いちゃって、剥離骨折。それが治ってすぐ、シートノック受けていて飛び込んだら左肩捻挫。それが春のリーグ戦の開幕のタイミングだったんで、ベンチに入れなかった。

斎藤 ピッチャーはいつからだった?

大石 たまたまその時に應武(篤良)監督とお風呂で一緒になって、「ピッチャーやりたいか」と聞かれたので「やりたいです」と言ったら、「じゃあ、明日からピッチャーで行け」って......。

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