ロッテOBの清水直行は、藤原恭大の打順に「違うんじゃないか」。一番の課題である打線、投打の軸として期待の選手も語った (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

佐々木と共に期待の投手

 一方、ピッチャー陣で期待されるのは佐々木朗希。今年は昨年の約2倍となる20試合に登板し、9勝4敗、防御率2.02。クオリティ・スタート率70%の成績を残し、来年以降はよりピッチャー陣の軸としての期待がかかるだろう。

「吉井監督は、『(佐々木は)今年は見習いだったけど、一人前にしていくために来年はローテーションでしっかり投げてもらう』と言っていました。そうなるとピッチングを覚える段階に入らないといけないし、コンディションをしっかりと維持して、ローテーションを飛ばされずに守っていかなければいけません。

 僕が先発ローテーションのピッチャーに投げてほしい登板試合数は、表のローテーションであれば24回。少なくとも22回か23回は登板してほしいです。佐々木であれば、そのうちの半分以上は高い確率で勝てると思うので。

 あと、タネ(種市篤暉)にも期待しています。(2020年8月に)トミー・ジョン手術を受けて、今年8月に二軍で復帰。ベストな状態にもっていくまではもう少し時間がかかると思いますが、まだ24歳ですし、手術を受けたことをプラスにしていってほしいです。

 何年かは棒に振りましたけど、僕はタネのことをずっと"エースになるべきピッチャー"だと思っています。彼は若いのに、自分がどう見られているのか、自分がどうあるべきなのかがわかっています。視野が広くてしっかりと周りが見えている。小さく見えるかもしれませんが、身長は183cm(88kg)あってけっこう体格にも恵まれています。最近のキャッチボールなどを見ると、肘が下がっているのでそこは少々不安ですが......。とにかく来シーズンに向けて調整していってほしいですね」

 ロッテは2025年までに「自他共に認める令和の常勝軍団になる」というビジョンを掲げており、今年は優勝を至上命題として挑んだシーズンだったが、結果はリーグ5位。清水氏は今後への期待も込めて、チーム作りの指針について厳しい意見を述べた。

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