川崎憲次郎が占うヤクルト×DeNA一騎打ちの行方。「ベイスターズの快進撃は続くか?」「村上宗隆対策は?」 (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Sankei Visual

今年6月7日の日本ハム戦でノーヒット・ノーランを達成したDeNA今永昇太今年6月7日の日本ハム戦でノーヒット・ノーランを達成したDeNA今永昇太この記事に関連する写真を見る── DeNAもブルペンが充実しています。

「DeNAの先発陣は、初の2ケタ勝利を達成した大貫晋一(10勝4敗)に続き、今永昇太(8勝3敗)、浜口遥大(6勝4敗)、石田健大(4勝2敗)、フェルナンド・ロメロ(4勝6敗)、京山将弥(2勝1敗)と経験豊富な投手が揃っています。ただ今年のDeNAで言えば、クローザーの山?康晃の復活が大きい。エドウィン・エスコバー、伊勢大夢との"勝利の方程式"が確立したことで、戦いが安定してきました。さらに田中健二朗、入江大生も控えており、リーグ屈指のリリーフ陣が完成しました。もともとDeNAは打線がよく、投手陣が課題でしたがチーム防御率3.32はリーグ2位。投手陣さえ整備されれば優勝争いに食い込めると思っていましたが、そのとおりになりました」

── 投手陣でそれぞれのキーマンを挙げるとすれば誰になりますか。

「ヤクルトは高橋奎二、DeNAは今永昇太の両左腕です。高橋は昨年オリックスとの日本シリーズで圧巻のピッチングを見せましたが、今シーズンも好調を維持しています。一方、今永はノーヒット・ノーランを達成しましたが、球の質のよさは以前から注目していました。現時点でふたりとも同じような成績を残していますが、勝負どころで彼らのピッチングがペナントの行方を左右するのではないかと思っています」

── 昨年はヤクルトと阪神が最後まで優勝争いを演じ、ゲーム差0ながら、わずかな勝率の差でヤクルトが制しました。今年の最終盤の展開をどう予想しますか。

「ヤクルトは残り31試合、DeNAは残り36試合で、ゲーム差は4。ヤクルトが8勝10敗と唯一負け越している中日に、DeNAは12勝3敗1分と得意にしています。中日戦が両チームに大きな影響を与えると思います。ヤクルトとDeNAの直接対決は、ヤクルトが9勝7敗と勝ち越していますが、まだ9試合残しています。昨年、日本シリーズの死闘を制し、日本一をつかみとったヤクルトに一日の長があると思いますが、勝負は本当に何があるかわかりません。最後まで目が離せない戦いになることは間違いないでしょう」

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