五十嵐亮太が注目する若手選手は? セ・パの新人クローザー、将来の4番候補、古巣ヤクルトの有望株にも言及 (3ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Sankei Visual

ヤクルト・長岡秀樹は不動のショートの座をつかめる?

――五十嵐さんの古巣であるヤクルトでは、プロ2年目19歳の内山壮真選手が、中村悠平選手と併用される形でマスクをかぶって頑張っています。

五十嵐 彼はまず、スイングがとてもいい。先日(5月24日)、交流戦の初戦でプロ初ホームランを打ったけど、体は決して大きくないのに力強いスイングができて飛距離もある。決して長距離砲ではないけれども、打者として楽しみな存在ですね。プロ21年目の大ベテランである石川雅規投手とバッテリーを組んで結果も残しているし、松川選手と同じぐらい、将来の正捕手候補として有望だと思います。

――さらに、プロ3年目の20歳の長岡秀樹選手がショートとして、開幕以来ずっとスタメン出場を続けています。

五十嵐 長岡選手とは現役最後の年にファームで一緒にプレーしていて、守備面など野球センスが高い選手だとは思っていました。ただ、今シーズンの開幕前は長岡選手について「守備はいいけど、打撃はまだまだだな」と、僕は見ていたんです。だけど、ヤクルトとしては「ショートを固定したい」という思いがある中で、「守備力がある」ということは大きなプラスだったと思います。もちろん、まだ粗削りだけどバッティングにも光るものがあるからスタメン起用が続いて、それを何とかモノにしている。そんなイメージですね。

――多少の結果には目をつぶってでも、使い続けることで成長を促していくという意味合いでしょうか?

五十嵐 そうですね。去年、塩見泰隆選手をトップバッターとして使い続けて、ある程度結果を残すことができた。同様に長岡選手についても、先ほど名前を出した内山選手にしても、そういう狙いがあると思います。長岡選手がショートで固定されるようになれば、ヤクルトにとってはかなり心強い。日本一になった翌年にこんな試みをしているというのは、髙津臣吾監督に「長い間勝ち続けられるチームに」という思いがあるからでしょう。

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