「トミー・ジョン手術で球速が上がる」は都市伝説。元中日の吉見一起「完全復活できたわけではなかった」 (4ページ目)
そうした成果もあり、トミー・ジョン手術の執刀機会は少なくなっているという。ただし全体的に見れば、同手術に至るまでの理解は必ずしも進んでいるわけではない。
「ケガはつきものだけど、極力減らしていかないといけない。プロになってケガするのは仕方ないです。でも成長期の頃、周囲に知識がなく、『根性だ』と身体に負荷をかけてケガを誘発するのは大人の責任。練習量を減らしたからといって故障がゼロになるわけではないですが、多ければ増える。では何時間がいいかと言うと、もちろんその境界は中身にとって変わります。いずれにしても小中の頃はケガをさせないことを最優先して、その後どう育成していくかを考えていくことが大事だと思います」
トミー・ジョン手術は投手にとって"最終手段"だが、それだけですべてが解決するわけではない。そう理解することが、投手たちにとって少しでも明るい未来を創る第一歩になる。
(一部敬称略)
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