2022.02.25

臨時コーチ・赤星憲広が日本ハムナインに伝えた「走塁技術以外」の極意。新庄野球の全貌が見えてきた

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Sankei Visual

 日本ハムの「BIG BOSS」こと新庄剛志監督は、キャンプ前にさまざまな分野の専門家による臨時コーチ集団「新庄殿の8人」を招聘すると明かした。

 キャンプインすると、武井壮(陸上・十種競技元日本チャンピオン)や藤川球児(元阪神)、室伏広治(スポーツ庁長官)らが沖縄を訪れ、選手たちにアドバイスを送った。そして元阪神の"足のスペシャリスト"赤星憲広氏もまた、新庄監督の熱烈ラブコールに応えたひとりだ。

日本ハムの選手たちに走塁指導する赤星憲広氏(写真中央)日本ハムの選手たちに走塁指導する赤星憲広氏(写真中央) この記事に関連する写真を見る

参考となったロッテの戦いぶり

 日本ハムは昨年まで3年連続5位。昨シーズンはチーム打率.231、78本塁打、437打点はいずれもリーグ最下位。守備でもリーグワーストとなる76失策を喫するなど、攻守で精彩を欠いた。

 チームの立て直しを図るべく、まず新庄監督が自ら積極的に指導したのが守備だった。昨年の秋季キャンプから、とくにスローイングに力を入れ、その成果は少しずつ出ている。

 そして攻撃においては、打線を強化するというよりは「1点をいかにして取とるか」というところに重きを置いたのだろう。ヒントとなったのは、昨年のロッテの戦いぶりだ。

 昨年、ロッテはチーム打率.239(リーグ5位)ながら、107盗塁(リーグ1位)を記録して、リーグトップとなる584得点を叩き出した。打線の破壊力という点で物足りない場面はあったが、それでもシーズン終盤まで優勝争いを繰り広げるなど、ロッテの攻撃スタイルは間違いなくチームに浸透していった。

 新庄監督も盗塁を含めた走塁のレベルを上げることで、得点力アップを図ろうとしている。ちなみに、昨年の日本ハムの盗塁数は77個(リーグ4位)。だが、チームの約1/3を担っていた西川遥輝が楽天に移籍したことで、さらなる意識づけが必要と考えた。そこで赤星氏に白羽の矢が立ったというわけだ。