高木豊が今季パ・リーグの外国人選手たちに辛口評価。唯一評価が高かったチームは? (2ページ目)
ロッテ【◎】
オリックスとの熾烈な優勝争いに敗れ、リーグ2位に甘んじたロッテは、ブランドン・レアードとレオネス・マーティンが打線の中軸として揃って活躍。アデイニー・エチェバリアは打撃面で好不調の波はあったものの、超人的な守備で一定の存在感を示した。
「レアードは1点差で打点王に届かなかったものの、打線の中心として十分な働きを見せました。マーティンは骨折で離脱した時期もありましたが、打撃だけでなく守備もいいですし、チームを牽引するリーダーシップも感じます。この2人は文句なく◎でいいと思います。
エチェバリアは打撃も守備も雑な部分があるんですが、クライマックスシリーズで松井裕樹から打った本塁打は見事でしたし、守備でチームを助けたところがものすごく大きい。守備範囲が広いですし、寝転びながら投げてアウトにするという日本人の選手では考えられないような送球をしますからね。あのような守備は見たことがなかったです。
投手は、シーズン途中に加入した(エンニー・)ロメロがいい投球を見せていましたがシーズン終了前に帰国。(フランク・)ハーマンは24ホールドを記録したものの防御率5点台と、例年に比べると安定感を欠いていて、勝ちパターンを任せられるような投球ではありませんでした。それでも、野手の貢献度は群を抜いていたので全体では◎です」
【主な助っ人外国人の成績】
(野)レアード 136試合 打率.262 29本塁打 95打点 出塁率.330 OPS.809
(野)マーティン 116試合 打率.233 27本塁打 75打点 出塁率.355 OPS.855
(野)エチェバリア 79試合 打率.203 4本塁打 24打点 出塁率.222 OPS.536
(投)ハーマン 45試合 1勝1敗 24ホールド 防御率5.19
楽天【×】
主軸として期待されたブランドン・ディクソンとルスネイ・カスティーヨが揃って不発。3年目のセットアッパー、アラン・ブセニッツは加入後最も少ない31試合の登板にとどまり、防御率4.97と精彩を欠いた。
「ディクソンにしろカスティーヨにしろ、ほとんど試合に出ていませんし評価のしようがないですね。助っ人外国人には長打、得点力アップという部分が期待されますが、それにまったく応えられず、逆に足を引っ張っていたような状態でした。
ブセニッツは球に力があっても制球面に課題があります。あと、走者を背負った時に投球が単調になるところがよくならないと、勝ちパターンでは使いにくい。シーズン後半はまずまずの出来だったと思うので、来季に信頼を取り戻せるかどうかですね」
【主な助っ人外国人の成績】
(野)ディクソン 38試合 打率.167 4本塁打 15打点 出塁率.268 OPS.592
(野)カスティーヨ 33試合 打率.225 1本塁打 3打点 出塁率.276 OPS.558
(投)ブセニッツ 31試合 1勝0敗 4ホールド 防御率4.97
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