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立浪和義が「守備は私より格段に上」と絶賛する新人。阪神・佐藤輝明のスランプにはアドバイス (3ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

――DeNAは大卒1年目の牧秀悟選手も活躍を続けていますし、楽しみな若手が多いですね。その牧選手、広島の栗林良吏投手とともに、新人王候補に挙げられるのが阪神・佐藤輝明選手ですが、スランプで二軍での調整となりました。

「何年もプロ野球でプレーしているような体格と雰囲気はありますが、出場を続けてきたことによる疲労の色が濃くなっています。春のキャンプでも、すぐに息が上がってしまう印象がありましたし、まだ体力面は追いついていません。どんなにヘバっていても1年間試合に出続けると、シーズンを戦い抜くためのペースを掴むことができるんですが、耐えられませんでしたね」

――成績としては、75年ぶりに新人左バッターの最多本塁打記録を更新するなど、23本塁打を放ってチームを牽引していました。

「成績はすばらしいです。彼のようなアッパースイングは、投手が投げるボールの軌道に点で合わせるようなイメージ。調子がいい時はしっかりボールを捉えることができ、打球も角度よく飛んでいきますが、今はスイングの軌道さえ外せたら抑えられる感じになっています。

 それでも、六番などにいると非常に怖いバッターですから、三振の多さは気にせず、長所である強いスイングを大事にしてほしいです。ゆくゆくは"ミスタータイガース"と呼ばれるような選手に成長していってほしいですね」

――立浪さんから改善点を伝えるとしたら?

「インサイドへの攻めが厳しくなっていますが、それを我慢することが大事です。まずは基本に立ち返って、センター方向に強く打てそうなボールだけを振る、ということを意識してほしいです。インハイの難しいボールまで捌こうとするから、バランスを崩してアウトコースも打てなくなる。ピッチャーは全部インコースに投げてくるわけではないですから、割りきることも必要になります」

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