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稲葉ジャパン、ドミニカ戦での改善点。「継投、選手起用、作戦に反省すべき点が出た」 (3ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by JMPA

── また、4番の鈴木誠也選手は4打数無安打でした。次戦以降も4番は固定すべきなのか、それとも状況を見て柔軟に対応すべきなのか。

「鈴木の調子が上がってこなければ、変えてもいいと思います。浅村の状態がよければ4番に据え、村上を5番、柳田を6番、鈴木を7番にしてもいい。短期決戦において調子の上がらない選手にこだわる必要はありません。調子重視で、得点できる確率の高い打線を組むべきだと思います」

── 先発の山本投手を無失点のまま6回で交代させましたが、継投はどう見ましたか。

「7回は相手打線に左が並ぶところで、右サイドの青柳(晃洋)に代えました。外に逃げていくシンカーで打ち取れないと、キャッチャーはリードが難しくなります。インハイに入っていくカットボールやストレートをもっと使えればよかったですね。今回の日本代表は左ピッチャーが少なく、左打者に対してどういう右投手をぶつけていかも重要になってきます。個人的にはタテの変化が得意な右投手が有効なのではと思っています」

── タテ変化の右投手となると、平良海馬投手、栗林良吏投手あたりでしょうか。

「ふたりは普通に仕事をできると思います。レギュラーシーズンを見る限り、少し心配に思っていたのは山﨑康晃。かなりいい当たりを打たれていました。ただドミニカ戦でも8回を無失点に抑えたように、気持ちが入るとものすごくいい球を投げるピッチャーです。日本は他国より日程的に恵まれているので、出し渋りしないでどんどん使っていったほうがいいと思います」

── 次戦は7月31日のメキシコ戦です。

「オープニングラウンドは自分たちありきで戦えばいいと思います。ドミニカ戦で出た反省点、さらに相手のミスも自分ごととして反省する。そうした意識づけが組織力を上げていきます。さらに大事なのは、試合のなかで相手の弱点を把握したうえで戦う。グラウンドで選手が感じた"生のデータ"をもとにベンチと一緒に対策を練っていく。それが金メダルに向けて大事になっていきます」

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