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侍ジャパン初陣ドミニカ戦、先発・山本由伸は「特別な思い」でマウンドに登る (2ページ目)

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Jiji Photo

「右の強打者で、身体能力が高くて守備もダイナミック。日本にはあまりいないタイプです」

 たとえるなら、アトランタ・ブレーブスのロベルト・アクーニャのようなイメージだ。東京五輪最終予選ではライトで華麗なジャンピングキャッチを見せるなど、出場権獲得に大きく貢献した。

 加えて注目されるのが、元メジャーリーガーの大物ふたり。そのうち2番・指名打者として起用されそうなのが、2012年オールスターに出場したメルキー・カブレラだ。2020年かぎりでニューヨーク・メッツからフリーエージェントとなって現在の所属先はないが、最終予選では打線の牽引役となった。

 もうひとりは2010年から2年続けて本塁打王に輝き、オールスターに6回選出されているホセ・バティスタ。同じくフリーエージェントのこちらも40歳となって衰えを隠せないなか、東京五輪でかつてのような打棒を見せることはできるだろうか。

 日本に馴染みのある選手を挙げると、巨人のC.C.メルセデスとエンジェル・サンチェスがメンバー入りを果たした。ブルペンにはドミニカらしい"剛腕"系のリリーバーが揃っており、彼ら先発陣がどれだけ試合を作れるかがチームの命運を握る。

 また、2015年から中日で3年間プレーした左腕のラウル・バルデス(フリーエージェント)は、43歳になった今でも母国のウインターリーグで先発するなど健在。打線では2015年に巨人で5試合出場したホアン・フランシスコ(フリーエージェント)が4番に入ると予想される。

 ドミニカの投手陣は陣容不足も否めない一方、最終予選の3試合で22点を奪うなど攻撃力は高い。打撃戦に持ち込めるかがポイントになりそうだ。

 そんな相手に対し、侍ジャパンの先発を託されたのは山本由伸(オリックス)。侍ジャパンのエースとドミニカには、実は所縁(ゆかり)がある。山本は高卒2年目の2018年オフ、現地を訪れているのだ。ウインターリーグや少年野球を視察し、そこで受けた刺激が翌年以降のステップアップにつながったと話していたことがある。

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