田中将大に違和感あり。斎藤隆「大変な作業を各回、各打者にやっている」 (4ページ目)

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Jiji Photo

 昨季を振り返ると、パ・リーグでソフトバンクに唯一勝ち越したのがロッテだった(12勝11敗1分け)。

 チームを支えたのは強力リリーフ陣で、クローザーの益田直也、セットアッパーの唐川侑己、ハーマンは今年も健在だ。昨年途中加入の澤村拓一はボストン・レッドソックスに移籍したものの、練習試合で160キロを計測した小野郁や、落差のあるフォークを武器とする土居豪人らイキのいいリリーバーが控えている。

 今年は新型コロナウイルスの影響で9回打ち切りの特別ルールが採用され、力のあるリリーバーが揃うチームは試合中盤から大胆な継投策を仕掛けやすい。加えて、打倒ソフトバンクにブルペンの整備は不可欠だと、斎藤氏は指摘する。

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「ソフトバンクのバッターはエース級まで打つくらいの力があるので、リリーフの力が落ちたらやられます。楽天はそこをいかに整備できるか。昨年ソフトバンクは2位に14ゲーム差をつけましたが、優勝争いという意味では残念な結果でした。

 ほかの球団も戦力的に上がってくれば、ソフトバンクはまんべんなく全チームに勝ちにいかないといけなくなる。楽天にも同じことが言えますよね。そうして切磋琢磨する状況ができれば、去年みたいに大きな差は生まれないと思います」

 対抗に挙げられる楽天をはじめ、強打の西武、強力リリーフ陣を誇るロッテ、若手に楽しみな選手が多い日本ハムやオリックスなど、各球団がいかに特徴を発揮し、試合を重ねるなかで弱点を埋めていけるか。果たしてソフトバンクを止めるチームは現れるのか、楽しみなシーズンがまもなく幕を開ける。

(後編では、斎藤氏が佐々木朗希・奥川恭伸のフォームを分析)

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