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山本昌×岩瀬仁紀のセ・リーグ展望。優勝争いは3チーム、昨年Bクラスは謎だらけ!? (3ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Koike Yoshihiro

── DeNAとヤクルトはどうでしょうか?

岩瀬 DeNAはちょっとかわいそうですね。番長(三浦大輔監督)、監督になったばかりなのに......。

山本昌 井納と梶谷隆幸が巨人に移籍して、今永昇太が左肩手術、東克樹は手術明けで出遅れ。外国人選手の来日メドが立っていない......と悪い材料だらけ。とくに今永がいないのは痛いよなぁ。

岩瀬 梶谷が抜けたのも痛いですよ。ただでさえ機動力が乏しいチームなのに。

山本昌 ヤクルトは打線がいいけれど、投手陣は今年も課題だね。キャンプを見たなかでは、石山泰稚、清水昇、小川泰弘といった主力はさすがと思わせるボールを投げていた。あとは潜在能力のある若手がどれだけ出てこられるか。楽天を戦力外になって移籍してきた近藤弘樹なんて、力のあるボールを投げていたよ。

岩瀬 奥川恭伸は見ました?

山本昌 やっぱりモノはいいよ。ただ、ボールが全体的に高かったのが気になった。今はまだ体の向きが高めに行くような投げ方になっている。

岩瀬 低めに力のあるボールがまだこないんですね。

山本昌 左肩がすごく上に向くので、あれがホーム寄りにほんの少しでも角度が変わるだけで全然違ってくる。

── 奥川投手は股関節が少し硬くなったという見方もありますが、どうでしょうか。

山本昌 下半身の硬さはあまり関係ないんです。

岩瀬 反発力ですよね。

山本昌 そう。僕は体が硬かったけど、岩瀬も硬かったよね?

岩瀬 はい、硬かったです。

山本昌 今中慎二もカチカチだった(笑)。むしろ硬いほうが、安定して反発力が得られるから投げやすいかもしれない。足が地面に着いてから、反発と反射を生かして投げられるか。股関節の柔らかさは最低限、足が開ければそれでいい。

岩瀬 柔軟性がありすぎると、軸がブレやすくなりますからね。

山本昌 そうだね。ピッチャーはむしろ、体が硬いほうがいいくらい。野手は股を割ったりするから、柔らかいほうがいいと思うけど。

岩瀬 体が硬いほうが、形にはまりやすい気がします。柔らかいといろんな動きができちゃうから、一定な動きができないと思います。

山本昌 でも、奥川くんはまだ高卒2年目。体ができ上がってきて、本格的によくなるのはこれからでしょう。

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