ドラフトでの注目が集まる田澤純一。BCリーグ入りとNPBへの思いを語る (2ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文 text by Shiratori Junichi

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 7月1日には今シーズンのマイナーリーグ中止も発表され、「海外でプレーすることを考えていた」という田澤はさらに苦しい状況に追い込まれた。「田澤ルール」によってNPB球団との契約も制限されていたため、限られた選択肢のなかからチーム探しを強いられることになった。

 そんな田澤の元に届いたのは、埼玉武蔵ヒートベアーズを率いる角晃多監督からの熱烈オファーだった。

「球団と契約する前は、金額の交渉といったシビアな話をすることが多いんですけど、角監督からは、『本当に一緒にプレーしたい』という伝言を毎日もらっていました。その熱が決め手になりましたね。このチームを選んでよかったと思います」

 7月13日に入団記者会見を行なった田澤は、同31日の栃木ゴールデンブレーブス戦で6回から初登板。2三振を含む3者凡退で無失点に抑えて格の違いを見せつけると、8月8日の神奈川フューチャードリームス戦でBCリーグ初勝利をマーク。ここまでリリーフとして10試合に登板し、2勝2ホールドを挙げている。

 メジャーリーグであらゆる経験をしてきた田澤の存在は、若い選手が多いチームにとって大きな刺激になっているだろう。

 日本の独立リーグは、移動距離の長さやプレー環境が「厳しい」と言われることも多い。"ハンバーガーリーグ"とも表現されるアメリカのマイナーリーグでプレーした田澤は、どのように感じているのだろうか。

「少なくとも僕がいた時のマイナーリーグでは、ハンバーガーはそんなに食べなかったですよ(笑)。きちんと野菜中心のメニューでした。球団から栄養管理についての講義を受けたこともありましたし、徐々にマイナーリーグの環境もよくなっていると思います。

 確かに10時間くらいバスで移動することもありましたけど、移動先では3連戦の試合が組まれている。一方で今シーズンのBCリーグでは、埼玉武蔵と神奈川の試合が年間20試合組まれていますが、埼玉と神奈川を連日移動するのも大変なこと。どちらかだけが大変というわけではないと思いますよ」

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