「西武ニールは使えない...」。
屈辱の二軍降格からなぜ11連勝できたか
昨シーズン、6月20日からシーズン終了まで11連勝をマークしたザック・ニール(西武)。外国人投手の11連勝は、1964年のスタンカ(南海)、2015年のマイコラス(巨人)、2018年のボルシンガー(ロッテ)に並ぶ最多タイ記録。チームとしては、1988年に郭泰源が挙げた10連勝を塗り替え、最多記録となった。
2020年シーズンの開幕投手に指名されたザック・ニール そんな偉業を達成したニールに今季の目標を聞くと、意外な答えが返ってきた。
「12連勝とか、15勝を期待するファンがいることはわかっているのですが、それはできないです......」
昨年、来日1年目にしてあれだけの活躍を見せたことを考えれば、それ以上の成績を期待するものだが......いったい、どういうことなのか。
「勝敗は、自分ではコントロールできませんから。もちろん、11連勝しましたし、シーズン12勝を挙げられたので現実的な感じはしますが、目標として掲げるのは非現実的なことです。いくらいいピッチングをしても0−1で負けることもあります。そうしたことが実際に起こるので、勝利数とか数字的なことは目標にしないようにしています。
とりあえず、自分の力で達成できることを目標にしています。たとえば、6〜7イニングを投げて3点以下に抑えるとか。それを達成するには、マウンドに上がるまでのルーティンをしっかり守り、登板中も平常心を保つことが大事になります。それは自分でコントロールできることですから。だから、今シーズンに向けての目標は、数字的なことではなく、安定感を保つことです。そうすれば結果はついてくると、信じるしかありません」
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