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オリックスのジョーンズが誇る1本の
バント。監督も絶賛した判断と献身性 (2ページ目)

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • photo by Hosono Shinji

 メジャー屈指の強打者であるジョーンズだが、通算28個のバントヒットにも強い誇りを持っている。ジョーンズは"スモールベースボール"を否定するどころか、"ウイニングベースボール"のカギだと思っている。

「バントは毎日練習しています。しないと感覚が鈍ってしまいます。打撃練習の時は、3クールまでは初球と2球目は必ずバントします。アメリカでもずっとやっていましたし、日本でもやり続けるつもりです。打撃練習というのは、ただ打つだけじゃなく、目的を持ってやるべきです。ホームランばかり狙うのは意味がないことですし、(試合への)準備になりません」

 2011年から7年連続25本以上のホームランを放っているジョーンズに、「日本でバントのサインが出たら屈辱に思うか?」と聞いた。すると、ジョーンズはこう即答した。

「全然、そんなことはありません。目標は試合に勝って、監督と握手することです。もちろん、プライドは持たなければいけませんが、それが邪魔になったらいけません。勝つために必要なことをやらなければいけないんです。もちろん、勝つためにバントが必要ならやります。それがチャンピオンの姿勢だと思います。なにもバントは恥ずかしいことではありません」

 2010年8月16日、オリオールズの本拠地でのマリナーズ戦で、ジョーンズはこれまで練習してきたことを実践した。4対4で迎えた延長11回裏、二死三塁で5番のジョーンズに打席が回ってきた。

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