井端弘和が語るセ・パ新人王候補。巨人・山下を将来はクリーンナップと評価 (3ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Sankei Visual

――森下投手に近いタイプの投手を挙げるなら誰になりますか?

「やはり明治大学の先輩で、同じ右投げの柳裕也(中日)だと思いますが、柳本人は『森下のほうが上』と言っていました(笑)。身長180cmと上背があってボールに角度があるのと、何よりマウンドさばきがいい。若いうちはキャッチャーのサインどおりに全力で投げるのが普通ですが、彼は打者の様子を見ながら投げることができています。入団当初の野村もそうだったので、明治大学の伝統なのかもしれませんけど、現段階で冷静な投球ができるのは大きな強みです」

―― 一方で、パ・リーグで期待の投手は誰になりますか?

「ロッテのドラフト1・佐々木朗希(ろうき)を挙げざるを得ないですね。もともと首脳陣としては、日本ハム入団1年目のダルビッシュ有(カブス)と同じように、6月くらいに一軍に上げることを想定していたはず。今年は開幕がどこまで延びるかわかりませんが、順調に調整ができたらシーズン序盤で"一軍デビュー"があるかもしれません」

――佐々木投手の印象は?

「ロッテが中日との練習試合で沖縄の北谷を訪れた際、キャッチャー側からブルペン投球を見ましたが、第一印象は『近い』でした。しなやかで力みがないフォームからは想像がつかない球速が来るので、マウンドからホームベースまでの距離がすごく短く感じるんです。打者がストレートを意識しすぎてスイングの始動が早くなれば、変化球で打ち取られてしまう。他チームも研究を進めて対応してくるでしょうが、しばらくは佐々木が主導権を握る勝負が多くなるんじゃないかと思います」

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