2020.01.02

村上、清宮、安田は本物のスラッガーか。
門田博光がこだわりの大診断

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • photo by Koike Yoshihiro

 村上宗隆(ヤクルト)、清宮幸太郎(日本ハム)、安田尚憲(ロッテ)の3人に共通するのは、今年3年目を迎える高卒のスラッガーであるということだ。

 村上は188センチ、97キロの堂々とした体躯から、ホームランを量産。昨シーズン、36本塁打を放ち、セ・リーグの新人王にも輝いた。今季は中軸としてさらなる飛躍が期待される。

 清宮は、早稲田実業時代に通算111本塁打を放った、世代を代表するスラッガー。しかし入団してから2年間は、いずれも7本塁打と本来の長打力は鳴りを潜めている。ケガも癒え、3年目の今季に勝負をかける。

 安田は2年前のシーズンに一軍出場(17試合)を果たしたが、昨季の出場数はゼロ。それでも昨季は、イースタンリーグで本塁打王、打点王の二冠に輝き、12月にはプエルトリコのウインターリーグにも参加するなど、今シーズンの台頭を予感させる。

 いずれも近い将来、日本のプロ野球界を背負っていく若き長距離砲たち。そんな彼らのバッティングを、NPB歴代3位の通算567本塁打を放った"伝説のスラッガー"門田博光氏に見てもらった。

昨年36本塁打を放ち、セ・リーグの新人王に輝いたヤクルト・村上宗隆村上宗隆(ヤクルト)

 2月生まれなので現在19歳ですか......可能性にあふれていますよね。なんと言っても、まずこのサイズがうらやましい。(身長170センチの)僕は、いかに体格差を埋めるかとやってきた人間だから(笑)。

 このサイズで腰をしっかり回してとらえた時は、どこまでも飛んでいく感覚があるでしょうね。若い時は腰もよう回るんです。

 2年目で36本塁打、打率は.231で三振もリーグワーストの184個。40本打てる選手というのは、打率も3割ぐらい打てるようになるんやけど、まだ19歳。今はどんどん振ったらいい。

 よくね「そんなに振らんでも、これだけのパワーがあったら飛ぶ」と言う指導者がおるけど、振らんと飛びません。試合で振るためには、練習からしっかり振り込まないと。手打ちじゃなくて、腰を入れてどれだけ強く振れるか。そう考えたら、村上はまだまだ振れると思うし、もっと飛ばせますよ。

 昨シーズンは擦ったような打球がレフトポール際に入るのを何本か見たし、差し込まれたと思った打球がオーバーフェンスしたり......。本数を稼ぐには、自分のタイミングで打っていないのにフェンスを越えることも大事。そこに関しては、すでにクリアしていますね。