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ヤクルト高津監督が語る高卒3投手の
育成「先発、リリーフの中心に」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

 そして3人の育成プランについては、このように話してくれた。

「高橋は球速もありますが、真っすぐや変化球のキレで勝負できる投手だと感じています。ただ、プロに入ってからの2年はケガが続いています。年間25から30試合に先発し、180イニングを目標にしているのであれば、まずは投げるスタミナをつけることです。(龍谷大)平安という厳しい高校で練習してきたのですが、ちょっと甘ちゃんなところがあって、精神的な部分も含めて体力強化がおもな練習内容になっていくのかなと思っています」

 梅野についてはこうだ。

「人にないものを持っていますよね。スピードがあって、強いボールが投げられる。変化球やコントロールも必要ですが、今は球の力を伸ばすことを最優先すべきかなと」

 ブルペンで投げる梅野に、高津監督がかけた言葉が強く印象に残っている。

「その体の使い方ができて、なんで150キロしか出ないのか......。オレがお前だったら、160キロは出せる(笑)」

 寺島に関しては、「ドラフト1位の左投手なので大きく育ってほしいという期待はありますが......」と言って、こう続けた。

「去年(2017年)の春のキャンプでつまずいてしまい、それがすごく尾を引いた1年でしたね。結果的に夏から投げられるようになったのですが、それを考えるとやっとスタートラインに立ったという感じです。とはいえ、ひとつのシーズンを終えましたし、ウインターリーグ(台湾)、アリゾナの自主トレにも派遣しました。ちょっとずつ成長してほしいですが、育成にはまだまだ時間が必要だと感じています」

 この取材から、2シーズンが過ぎた。3人の一軍での成績を眺めれば、少しずつ階段を上がっているのは明らかだ。

高橋奎二

2018年 3試合(15回)/1勝1敗/防御率3.0020奪三振

2019年 20試合(95.1回)/4勝6敗/防御率5.7699奪三振

寺島成輝

2018年 1試合(回)/0勝敗/防御率27.00/奪三振2

2019年 3試合(4回)/0勝0敗/防御率2.25/奪三振0

梅野雄吾

2018年 29試合(26.2回)/3勝2敗/防御率7.09/奪三振25

2019年 68試合(67.2回)/2勝3敗4セーブ/防御率3.72/奪三振77

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