2019.08.14

井端弘和が語る究極の難題。
「なぜ大型連敗・連勝が多発するのか」

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

井端弘和「イバらの道の野球論」(8)

 プロ野球は大型連敗、連勝による順位変動がつきものではあるが、今シーズンはその傾向が顕著になっている。

 セ・リーグでは、春先に好調だったヤクルトが16連敗で最下位に転落し、同時期に首位に立った広島も11連敗を喫して、前半戦を4位で終えた。代わって首位を独走しつつあった巨人は6連敗などがあって失速し、反対に7連勝したDeNA、9連勝した広島と首位を争っている。

 一方のパ・リーグも、交流戦前から調子を上げて首位に立った楽天が、6月下旬の9連敗で一時は4位に。それを尻目に9連勝したソフトバンクが独走態勢に入るかと思われたが、6連敗などで2位以下のチームに追従される形となった。

 選手、コーチとして連勝と連敗を経験してきた井端弘和に、その原因や対策などを聞いた。

7月15日のDeNA戦で11連敗を止め、そこから再浮上した広島──今シーズンのプロ野球では大型連敗、連勝が多くなっています。特に、連敗で順位を下げるチームが多い印象がありますが、原因はどこにあると思いますか?

「究極の難題ですね(笑)。連敗をする時は、投手陣や打者の調子が噛み合っていない場合が多いんですが、そういう状態になるチームがたまたま多いとしか……。もし連敗の止め方がわかる人がいたらすぐに名監督になれますし、高額の報酬を払ってでも首脳陣に加えるべきです(笑)」

──井端さんでも答えが見出しにくい問題なんですね(笑)。これは仮説ですが、今シーズンは先発投手陣が不安定なチームが多い、ということも考えられるでしょうか。

「先発投手に限った問題ではないと思います。2017年シーズンには、私が一軍の内野守備走塁コーチをしていた時の巨人も13連敗をしましたよね。その年は菅野(智之)が17勝5敗で沢村賞を獲得し、田口(麗斗)も13勝4敗、(マイルズ・)マイコラス(現カージナルス)も14勝8敗と活躍しました。その3本柱がいても連敗を止められなかったわけですから、原因をひとつに断定することはできません」

──その連敗中、コーチの目線からチームをどのように見ていましたか?

「『勝てない時は勝てない』と思っていました。もちろん首脳陣は常に勝つことを考えているわけですが、早めに手を打ってメンバーを入れ替えても裏目に出ることがありますし、我慢してオーダーを固定したままでも状況が改善しないことがある。私は内野守備走塁コーチという立場だったのでバッティングなどについて進言する機会はなかったですけど、連敗している時はプレーが普段と違ってしまう選手も出てくるため、その改善策などは自分なりに考えていましたけどね」