ロッテがホームランラグーン設置で激変。
本塁打増より外野守備に注目 (2ページ目)
たしかにホームラン数は増えているが、「えっ、これが入るの?」という打球での一発はほとんどない。開幕前にホームランは増えると話していた荻野はこうも言っていた。
「以前のフェンス直撃くらいの打球を打たないとホームランはなかなか入らないと思いますね。(打球を)高く上げて以前のフェンス間際まで飛ばした打球ならもちろん入るとは思いますけど、そういう打球って1試合に1本あるかないかじゃないですか。だから増えると言っても、そこまでは変わらないかもしれないです」
打者が完璧にとらえた打球でなければホームランラグーンがあるといえども本塁打にはならない。正直なところ今季から加入したブランドン・レアードが開幕から好調をキープし、7本塁打を放っていることも大きい。
急増する本塁打に目を奪われる一方で、ZOZOマリンの戦い方にもうひとつ影響を及ぼしそうなのが、MLBの球場にならって、今年からファウルゾーンを狭くしたことだ。
大塚明外野守備・走塁コーチは、次のような感想をもらす。
「(ホームランラグーンができたことで)ロングヒットは少なくなるというか、三塁打をあまり考えなくてすむようになりました。なので、外野の守備位置はちょっと前でもいいのかなと思っています。両サイド(ライトとレフト)はとくにそうですよね。センターの場合は、バックスクリーンまで距離があるので、その限りではないですけど、両サイドはフェンスまでの距離が詰まっているので、多少、前に出やすくなったのはあります。それにファールゾーンが狭くなった分、守るほうとしては楽になったと思います」
従来の形より内野スタンドがせり出されたことで、ライトおよびレフトのファウルフライはほぼ期待できないようになった。それにより守備位置はともにセンター寄りとなり、右中間、左中間に飛んだ打球は抜けにくくなる。仮に抜けたとしてもフェンスまでの距離が近くなったため、ZOZOマリンスタジアム名物と言われてきた三塁打の数は激減することになるだろう。事実、4月15日の時点で、ZOZOマリンで二塁打は15本出ているが、三塁打はまだ0本である。
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