「野球が上達する参考書を探してる」
ヤクルト18年目トリオの投球極意
石川雅規×寺原隼人×近藤一樹 緊急鼎談(後編)
ヤクルト近藤一樹の「テラ(寺原隼人)がいるから石川(雅規)さんがいて、石川さんがいるから僕がいるんです」のひと言がきっかけで実現した鼎談。前編では2001年ドラフトでの3人の知られざるエピソードが明かされたが、今回はプロ入り後の彼らについて語りつくしてもらった。
昨シーズンまで通算163勝のヤクルト石川雅規近藤 石川さんとの出来事は思い出深いことは多いんです。僕、石川さんから(オリックス時代に)ヒットも打っているんで。
石川 神宮で二塁打を打たれたんだよね。近藤のウィキペディアを見たら、初ヒットの相手が石川になっている(2010年5月12日)。マジかよって(笑)。
近藤 これが面白い話で、無死二塁になったので「これ点が入るな」と。でも次のバッターがピッチャーゴロっぽいのを打って、石川さんが打球を捕球せずにスルーしたからボールがセカンドベース上にきちゃって......。で、僕はゆっくりベースに戻っていたので、タッチアウトゲッツーになってしまったんですよ(笑)。その試合、結局ヤクルトのサヨナラ勝ちでしたけど、石川さんと投げ合えたっていう思い出があります。
寺原 僕は石川さんと投げ合ったことないです。
石川 あるよ、絶対に。テラが横浜(現・横浜DeNA)にいた時に。
寺原 ああ、横浜の時に12勝したシーズンがあるんですけど、6勝はヤクルトからだったんですよ(笑)。
石川 そうなの! 何年?
寺原 2007年です。
石川 オレ、2007年は全然ダメで4勝しかしていないんだよな。先発ではなく中継ぎで投げていたと思う。テラは器用だからなんでもできちゃうイメージがあるよね。オレは先発のイメージが強いと思うんだけど。
寺原 だから久しぶりですよ。今年のように最初から先発でいくのは。本当に何年ぶりだろう。でも、あっという間の18年ですね。僕は移籍が多いからかもしれませんけど、すごく早かったですよ。
石川 オレはずっとヤクルトだけど、その感覚は一緒だね。まだ6年ぐらいしか経っていない気分だよ(笑)。
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