巨人・高田萌生が「松坂大輔を卒業」。防御率27.00から逆襲する (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 並みいる大投手を前にしても、高田が萎縮することはない。キャンプイン前には、こんな決意を語っていた。

「不安はありません。力を出し切れたらいいなと思いますし、ダメならまた課題を潰していくだけですから。思い切ってやります」

 数字の目標はとくにない。1日でも長く一軍にいたい。起用されれば先発だろうが中継ぎだろうが、何でもこなす覚悟はある。

 でも......といって、高田は最後にこんな自己主張をした。

「先発にはこだわりがあるんです」

 その理由は、実にシンプルなものだった。

「松坂さんみたいな先発完投できるピッチャーになりたいんです。その試合に責任を持てるピッチャーが理想ですから。自分が向いているかはまだわからないですけど、最終的にローテーションに入れるピッチャーになりたいですね」

 もう松坂の力を借りずとも、自分自身の力で未来を切り拓く覚悟はできている。高田萌生という新芽が萌え出す時期は、間もなくやってくる。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る