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ホークス育成に「奪Sh!」を象徴する男。
周東佑京の快足は脅威だ (2ページ目)

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

「ファームでしたが、昨年は本多(雄一/現・一軍内野守備走塁コーチ)さんや城所(龍磨/現・球団職員)さんとプレーさせていただく機会があったことで、いろいろ話もしたり教えてもらったりした。本多さんからは、リードの時に自分は帰塁する意識はない、常にスタートすることを考えていると言われました。城所さんからはシーズン終盤に、僕のリードの小ささを指摘されました。それで二軍の最後の3試合では思い切ってリードを大きくとり、計6盗塁を成功。タイトルを獲ることができたのです」

 シーズンオフに入っても、周東に休息はなかった。海外3カ国でプレーするなど、精力的に動いた。10月は「2018 WBSC U23ワールドカップ」に侍ジャパンの一員として出場した。

「日本代表も初めてだったし、初めての海外がコロンビアでした」

 さらに11月から年の瀬まではプエルトリコで行なわれたウインターリーグに参戦。26試合に出場して、「打撃が課題」としていたが打率3割4厘と奮闘した。

「プエルトリコでは変な意味ではなくて、気持ちに余裕を持ってプレーすることが出来ました。コロンビアは初海外だったし、なにより代表で戦うというプレッシャーもありました。当然結果が最優先です。ウインターリーグの方が自分のやりたいテーマのなかでできたと思います」

 そして年明け1月の自主トレは、チームの先輩の松田宣浩に帯同してグアムで行なった。

「松田さんにはいろいろな話を聞きました。たとえば打席での待ち方。僕は外に目付をするのですが、松田さんは内角に目付をして、そのなかでスライダーなどの変化球にも対応していると。僕と真逆。いろんなやり方があるんだなと思いました」

 その松田や内川聖一、今宮健太ら名だたるメンバーとともに、2月宮崎で奮闘中だ。登録は内野手だが、外野を守ることもできる。

「1年目は外野での出場が多かったので、キャンプでは内野守備をしっかり練習する機会が多くなっています」

 ノックではまだミスも目立つ。取材を申し込んだ第2クールの頃は周囲との差を痛感し「ちょっと落ち込んでいます」と暗い目をした。

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