オーラ復活。長野久義の
第2のプロ野球人生に恩師が太鼓判
日本ハム、ロッテの指名を拒否してまで入団した巨人で、首位打者、最多安打のタイトルを獲得し、ベストナイン、ゴールデングラブ賞でそれぞれ3度選出されるなど、生え抜きのスター選手として活躍した長野久義。だが、これだけの実績を誇りながら、丸佳浩の広島から巨人へのFA移籍による人的補償として広島への移籍を余儀なくされてしまった。
期せずして今シーズン注目を集める選手のひとりとなってしまった長野は、はたして新天地で輝きを取り戻すことができるのか。そんななか、「必ず成功する!」と長野の活躍に太鼓判を押すふたりの恩師がいる。
FAで巨人に移籍した丸佳浩の人的補償として広島に入団した長野久義 長野の母校・筑陽学園高校(福岡)の野球部監督・江口祐司と、中学時代に所属した筑紫野ドリームズ(佐賀)の監督・石井高雄である。ともに「長野は華麗さのない"泥臭い"選手。しかし、たたき上げならではの強さがある。広島のチームカラーにも街にも馴染むのではないか」と言うのだ。
そもそも、ふたりとも近年の長野に対して「今までのオーラがない」と違和感を覚えていた。昨年秋、九州大会を制し、11月の明治神宮大会に出場した際、長野の訪問を受けた江口がその時の印象を振り返る。
「ベテランの域に入ったこともあるのでしょうが、入団した頃の勢いと言いますか、全身から滲み出るオーラが以前に比べて薄まっているなと感じました」
2014年に手術した右ひざと右ひじに加え、昨年は背筋痛を発症して4年ぶりに登録抹消されるなど、満身創痍の戦いが続いている。入団してから9年連続100安打以上を記録しているが、2013年以降は打率3割に到達していない。江口は言う。
「左方向への打球が多くなりましたね。逆方向へ飛ばさないといけない打球が、引っ張りになってしまう。本人の特長が出ていませんよね。もう少し粘りがあれば、我慢して逆方向にも飛ぶんですけど......下半身が弱ってきたのか、本当にケガの具合がよくないのか」
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