ロッテ井口新監督が高らかに宣言!
「常に優勝できるチームをつくる」 (2ページ目)
これが球団としての方針だ。全体練習後の時間を長くとり、選手本人たちの手で練習の環境を作らせたという秋のキャンプでは、「競争の結果も自己責任」という勝負の世界にいることをさらに色濃く突きつけられた。
「他の選手より一歩でも前へ」という意識が、最下位に沈んだ今の新生マリーンズにつける希望のクスリなのかもしれない。
「マリーンズを改革するなら、まずは練習内容を濃くします」との言葉通り、秋のキャンプでは、以前は朝の10時からお昼までだった練習を、9時から14時まで、ぶっ通しで行なった。
「バッティング練習中に横で休んでいるグループっているじゃないですか。あれもなくして、常に身体を動かしている状態。これまでと同じ時間をフルに使っているので、選手は『濃い練習ができた』と言っていました」
ここに井口の野球人生が垣間見える。
「日本は球場の数も少ないし、メジャーと比べて練習の環境がよくないんですよ。だからこそ一軍と二軍の枠を撤廃することによって、効率のよさを取り入れていきたいんです。一軍はこの練習、二軍はこの練習ではなく、全体が同じ練習をすることで球場をフルに活用できます」
日本とメジャーにある練習環境の差から目をそらさず、いかにして乗り越えていくか、井口の出した答えは効率だった。さらに、誰ひとりとして秋のキャンプで脱落しなかったのは、収穫だった。
「秋は効率よく、そして内容濃く練習できたので、春もできる。選手たちがしっかりと育って自立してくれれば、メジャー式に練習のやり方は任せます」
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