1億円プレーヤーが2年で月給20万円に。GG佐藤のプロ野球マネー学 (4ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • photo by Kyodo News


──実際にプレーしてみて、雰囲気はどうでしたか?

佐藤 イタリアという国は楽しかったですね。みんな大好きだから野球をやっている。プレーしているのは、ほとんどイタリア人です。助っ人が各チームに3人くらいいて、そのなかにはアメリカ人もいました。試合が終わると、すぐにワインパーティーが始まる。ダブルヘッダーのときには、試合と試合の間のランチのときにワインが出てくるんですよ。

──さすが、イタリアですね。

佐藤 選手だけじゃなく、審判もワインを飲んじゃって、2試合目のストライクゾーンがやたら広くなるんです(笑)。

──そのあと、2013年からは千葉ロッテマリーンズでプレーすることになりました。改めて「日本は恵まれているなあ」と思ったんじゃないですか?

佐藤 お客さんがたくさん見ている前でプレーできるのは何よりも楽しい。応援が力になります。イタリアでは野球はマイナースポーツで、スタジアムには家族くらいしかいないから。

──観客は数えられるくらいですか?

佐藤 だいたい、いつも同じ顔です。「あ、今日も来たね、チャオ、チャオ、チャオ」みたいな。だから、日本の球場でお客さんが入っているエキサイティングな状況はすごく楽しかった。

──「やっぱりプロ野球選手はいいなぁ」と感じましたか?

佐藤 はい。熱いファンに応援してもらって、野球をしてお金ももらえて、いい職業です。ただ、ひとつだけ思うことがあります。私にも黄色い声援があれば......。プロ野球人生を振り返ると、いつも子どもと男性ファンに後押ししてもらってうれしかったけれど、女性ファンの声援も欲しかったな、一回くらい(笑)。

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