2017.10.02

真中監督が思いを激白「小川泰弘の抑え。
あれが最後の勝負手だった」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro

ヤクルト真中満監督、惜別インタビュー(前編)

 成績不振の責任を取り、ヤクルト真中満監督が今シーズン限りでユニフォームを脱ぐことになった。退任会見で真中監督は「いい思い出はちょっとの時間で、苦しい時間が多かったですね」と言った。監督就任1年目にチームを14年ぶりのリーグ優勝に導いたが、2年目は5位、そして今季は断トツの最下位。さらに10月1日の中日戦で敗れ、球団ワースト記録となる95敗を喫してしまった。真中監督にとってこの3年間とはどんなものだったのか。

今季限りでヤクルトの監督を退任することになった真中監督―― 退任を発表されてから、選手との距離が近くなったような気がします。

「縁があって、ここまで一緒にやってきましたからね。ちょっとですが、会話は増えたと思います。監督というのは、選手の生活権を左右する立場にあります。たとえば、(レベルが)同じような選手がいたとして、僕がどちらかを起用することで彼らの給料は違ってきます。特定の選手とよく話をしたり、どう見ても接し方が違ったりすれば、チームにいい影響はありません。それ(退任発表)までは意識的に距離を置いていました。石川(雅規)などは、僕の本来の性格をわかってくれているので、『監督はわざとそういう振る舞いをしているのだな』と理解してくれていたでしょうし、この3年間の選手たちへの接し方は間違ってなかったと思っています」

―― 監督就任1年目にリーグ優勝を果たしましたが、それではヤクルトは2年連続最下位でした。厳しい船出が予想されましたが、春のキャンプでは優勝宣言も飛び出しました。

「監督の話があったときは、『よし、彼らと一緒に強いチームをつくろう』と思いましたし、素直に『やってやろう』という気持ちでした。選手たちの能力や適性は、二軍監督や一軍の打撃コーチをしていたので、ある程度は把握していました。なので、少しばかり自信はありました」