東大に7失点、背番号降格。苦しんだ巨人ドラ1・桜井俊貴が誓う逆襲 (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Sportiva

 明治神宮大会での快投を見た者としては、あの奪三振ショーの再現をプロでも期待したいところだが、桜井は「三振はいらない」ときっぱり言い切った。

「いかに真っすぐでファウルを打たせたりしてカウントを稼いで、変化球で打たせて取るか。それが自分の持ち味だと思うので。そのために、今は真っすぐの質とコントロールをしっかりと高めていこうと練習しています」

 2月18日、初の対外試合となったサムスン(韓国)との練習試合で、桜井は「開幕投手」を任された。2イニングを無失点に抑えていたものの、3回に集中打を浴びて、3回5安打3失点で降板。実戦でアピールしなければならない立場だけに、不安が募る結果に見えるのかもしれない。

 だが、桜井はキャンプ序盤にこうも言っていた。「ゲーム形式にピークを持っていく必要はない」と。今はまだペースを崩すつもりはない。1年前の"ドラフト1位"の逆襲が始まるのは、その先なのだと本人がもっとも自覚している。

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