2016.07.08

長嶋超え、イチロー超え。山田哲人が挑む記録は「史上初」だらけ

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 ヤクルトの山田哲人は打撃成績を眺めているだけでも楽しい選手だ。新しい記録を打ち立てたと思ったら、また新たな記録に挑み、そして達成していく。2年 前に日本人右打者としてシーズン最多となる193安打を放ち、昨年は「本塁打王」と「盗塁王」のタイトルを獲得。ちなみに、この2つのタイトルを同時に獲 得したのは、プロ野球史上初めてのことだった。

現在、四冠王のヤクルト・山田哲人 今年の春の沖縄キャンプ。杉村繁チーフ打撃コーチは山田について、「昨年、トリプルスリーを獲得して……」と言うと、次の言葉がなかなか出てこなかった。いつも歯切れよく話す杉村コーチにとっては珍しいことだった。

「今シーズン、山田はなにを目標にすればいいのか…。残っているのは三冠王や、40本塁打・40盗塁とか……とんでもない記録ばかり。ただ、山田はとんでもない記録を連れてくる能力を持ってるからね」

 それから約5カ月。早いもので今シーズンのプロ野球も前半戦が終わろうとしている。ここまでの山田の成績を見てみたい。

打率.344(リーグ1位)
本塁打28(リーグ1位)
打点69(リーグ1位)
盗塁18(リーグ1位)
安打数104(リーグ1位)
※成績はすべて7月7日現在

  杉村コーチが言っていた「三冠王」どころか、盗塁王を加えた「四冠王」も狙える位置につけている。もし「四冠王」を達成すれば、当然、プロ野球史上初の快 挙であり、仮に「四冠王」を逃したとしても、「打点王」と「首位打者」のタイトルを獲れば、キャリアのなかで四冠を達成したことになり、これは長嶋茂雄や イチローなど偉大な選手たちでさえも果たせなかった大記録である。