2016.06.01

セの外国人スラッガーに聞く
「なぜ山田哲人は本塁打を打てるのか?」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 セ・リーグの本塁打ランキングを眺めていると、あらためて山田哲人(ヤクルト)のすごさに気づかされる。180センチ、76キロという”大砲”と呼ぶには心許ないサイズながら、本塁打王争いを牽引しているのである。その山田とタイトルを争っている外国人選手たちに”小さな日本人スラッガー”はどう映っているのだろうか。

今季もここまでリーグトップタイの16本塁打を放っている山田哲人

 ウラディミール・バレンティン(ヤクルト)は、2013年にシーズン60本塁打の日本プロ野球記録を樹立したスラッガーで、現在、チームメイトの山田より1本少ない15本塁打を放っている。4番を打つバレンティンは、いつもウエイティングサークルから山田のバッティングを見ている。
※今季の成績はすべて5月31日現在

「ボールを遠くに飛ばすのに重要なことは、体のサイズではなく、ボールの下を叩くことなんです。ボールにバックスピンをかければ、打球は遠くに飛びます。僕は山田が19歳のときから見ているけど、彼はバックスピンをかける技術に長けていた。だから、山田があのサイズながらホームランをたくさん打つことに驚きはありません。この技術は努力して身につけたというより、持って生まれた才能だと思います。早くから球場に来て練習するし、練習量も多い。それもホームランを打つことにプラスになっていると思うけど、もともとのベースはホームランを打てる才能を持っていたということです」

 バレンティンはそう話すと、手にしたボールの中心部からやや下のあたりを拳(こぶし)で叩き、両手でボールをくるくると回す。すると、そのボールはじつに”いい角度”で飛んでいくのだった。