セの外国人スラッガーに聞く「なぜ山田哲人は本塁打を打てるのか?」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

―― バレンティン選手は、誰が見てもホームランバッターですが、山田選手はどんなバッターだと思いますか。

「カテゴライズが難しいですよね。ホームランも打てるし、打率も残せる。"コンプリートヒッター"と呼べばいいんですかね。理想のタイプの打者です」

 ホセ・ロペス(DeNA)は4月9日のヤクルト戦で1試合3本塁打を記録するなど、ここまで4位タイの13本塁打を放っている。ロペスから見た山田評はこうだ。

「ホームランを打つには、ボールにバックスピンをかけることがポイントです。私は試合前のティーバッティングで、バックネットに向かってバックスピンをかける練習をしています。山田はバックスピンをかけるのもうまいですが、特に目を見張るのはスイングスピードの速さですよね。あのスピードがあるから、体が小さくて力がなさそうに見えるけど、あれだけのホームランが打てるのでしょう」

 マウロ・ゴメス(阪神)は来日1年目の2014年に打点王を獲得。3年目となる今季も安定した打撃を見せ、現在、セ・リーグ4位タイの13本塁打。ゴメスに山田の印象を聞くと、バットとボールを手にして、「どう言えばいいのかな」と何度も口にしながら、実演をまじえて話をしてくれた。

「山田は体のサイズは小さいんですけど、ホームランバッターのような大きなスイングをする選手で、打ったあとのフォロースルーも大きい。日本人の打者はボールをこうやって(上から叩くように)小さく打つ感じで当てにくるんですけど、そこがほかの日本人選手と違うところかな」

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