「中継ぎのスペシャリスト」谷元圭介を侍ジャパンの秘密兵器に! (3ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • スポルティーバ●写真 photo by Sportiva

 普段は中継ぎとしてブルペンに待機しているが、谷間となれば先発もできるし、任されれば抑えもこなす。序盤、壊れそうな試合を支えるロングマンもこなすし、セットアッパーもワンポイントも、ときにはモップマンだって務める。日ごろ、このチームの試合を見慣れているファンにとっては「また出てきた」「今日も出てきた」「頼むぞ、タニモト~っ」と、つい叫びたくなるような、そんな存在――。

 それが、ファイターズの谷元圭介である。

「今年でプロ8年目になりますけど、中継ぎもやりましたし、先発もやりましたし、勝ちゲームでも、ビハインドの場面でも投げてきました。ランナーがいる、いないにかかわらず、右バッターでも左バッターでも、イニングをまたいでもまたがなくても、早い回でも終盤でも、とにかく野球におけるすべての場面で投げてきたつもりです。だから、中継ぎが専門とか、先発をやりたいとか、そういう気持ちは一切なく、ただ監督が求めるポジションでしっかり結果を残すということだけを考えて、日々、過ごしています」

 入団テストに合格して、ドラフト7位で社会人のバイタルネットから入団した31歳。谷元の身長は、167センチ。スワローズの石川雅規と同じではあるが、実際は石川よりも小さいのではないか。おそらくは、彼が球界ナンバーワンの“身長が低い”ピッチャーだろう。

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