2016.02.11

育成出身のDeNA砂田毅樹が見せる「ギラギラしたプロ意識」

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Kyodo News

「『高卒選手はまず体づくり』とかよく言いますけど、育成(選手出身)の僕にはそんな悠長なことは言っていられません。3年経った時点で何もできなければ、それで終わり。結果を出さなければ話にならないんです」

 昨年7月、プロ初勝利を挙げたばかりのDeNA・砂田毅樹(すなだ・よしき)にインタビューしたときのこと。19歳の若者とは思えない砂田のギラついた言葉に、思わずたじろいでしまった。

 この選手は、何かが違う――。

昨年6月に支配下登録され3勝をマークした砂田毅樹。今季から背番号も68から47に変わった

 たった20分ほどのインタビューを通して、そう確信させるムードがあった。昨季の新人王・山﨑康晃は年齢の近い砂田について、こう証言する。

「ライバル心とか、あまり表には出さないんですけど、(ブルペンの)隣で投げていても『見られているな......』という視線を感じます。僕も常に砂田にライバル心を持ってやっています」

 今どき珍しい、若くして強烈なハングリー精神とプロ意識を持った野球選手。それが砂田毅樹という投手の魅力なのだ。

 砂田は秋田・明桜高3年時の2013年、育成ドラフト1位でDeNAに入団した。ドラフト時点で大学や社会人などでプレーする具体的な話はなく、もし指名がなければ野球断念の危機さえあったという。

 育成選手としてのプロ入りが、砂田に「『体づくり』なんて言っていられない」という危機感を与えた。いかにして首脳陣に自分を認めてもらい、支配下登録を勝ち取るか――。四六時中ボールを握って考え、試行錯誤し、そしてアピールした。