解説者7人が見た交流戦「なぜセ・リーグはここまで弱いのか」 (5ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 牛島寿人●写真 photo by Ushijima Hisato

金村義明(元近鉄、中日、西武)

「攻撃力の差だと思います。パ・リーグはセ・リーグのように確実に1点を取って、それを守りきるという野球をしません。というか、できません。逃げ切るならダメを押せと言う野球ですので、点の取り方がうまいですよね。ホームランで点を取ることもあれば、足を使って取ることもできる。攻撃パターンが多種多彩です。それを顕著に物語っていたのは、たとえば試合終盤、セ・リーグのチームは同点止まりだったのに対し、パ・リーグは同点じゃなく逆転してしまう。ここがチャンスと見るや、一気呵成に攻め込んでいく。これも普段からそうした野球をしているからできることであって、これこそ“セ・パの差”なんです」

 解説者7人がパ・リーグの圧倒的な強さを認めた。その理由を問うと、それぞれの意見があったが、全員が口を揃えたのは「セ・リーグがこのままでは差は一向に埋まらない」ということだ。チームとしてより、リーグとして何か劇的な改革が必要だという。はたして、この結果をセ・リーグはどのように受け止めるのだろうか。交流戦の撤廃、試合数の削減などを要求する前に、やるべきことがあると思うはずだ。

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