プロ入り後、1637打席本塁打ゼロ。ロッテ・岡田幸文の挑戦 (2ページ目)
岡田幸文――2008年に全足利クラブから育成ドラフト6位でロッテに指名され入団。2009年3月に支配下登録され、2010年6月に一軍デビューを果たす。同年、中日との日本シリーズ第7戦では延長12回に浅尾拓也から決勝三塁打を放ち、日本一に貢献。2011には打率.267、41盗塁の活躍で育成選手初の全試合出場を果たし、外野手としてゴールデングラブ賞に輝いた。2013年終了時まで481試合に出場し、1633打席373安打98盗塁、打率.255、出塁率.298の成績を残している。ホームランは前述した通り、まだない。
「もちろんホームランを打てればいいですけどね。ひとりで点が取れて、ランナーがいればもっと入る。ただ、僕はホームランを狙って打てるタイプではありませんからね。もちろん、ホームランに憧れはあります。ホームランを打てる打者を見ると『いいなぁ』って思いますし......。僕はいつも塁間を全速力で走っているので、一度でもいいからゆっくり走ってみたい(笑)」
―― 今までに「これは行った」という当たりは?
「あります、あります。結構、ありますよ。2回、3回......4回。昨年もありました。結果は、フライアウトやフェン直(フェンス直撃)でしたけど。やっぱり、打ち方もあるんでしょうね。(腕を前に押し出すようにして)あとひと伸びは"押し"なんですかね。あと、風は大事ですね(笑)。風に押し戻されたこともありますから」
ロッテの本拠地、QVCマリンフィールドは風が強いことが有名で、岡田に話を聞いたときもセンターからホームへ風速15メートル以上の強風が吹き荒れていた。
―― アマチュア時代にホームランは?
「全足利時代にありますよ。公式戦で1本かな」
―― 現役で岡田選手に続くのは、同じ育成出身の松本哲也選手(巨人)の1245打席です。3位が大和選手(阪神)で987打席。しかし、両選手とも二軍の試合ではホームランを打っています。岡田選手だけ二軍(241打席)でもホームランがありません。
※成績は2013年終了時
「僕だけ二軍でも打ってないんですか(苦笑)」
―― プロ初打席からホームランなしの記録は、横沢七郎という選手の1770打席です。早ければ、4月中にも新記録達成です。ちなみに、連続打席ホームランなしの日本記録は、赤星憲広(元阪神)さんの2528打席です。入団1年目の1本を含め、通算3本打たれていますが。
「なるほど。こうなったら、記録更新を目指しますよ。3千打席でも4千打席でも。ホームランは打ってないけど、それだけ試合に出られるということは、チームに貢献していることですからね。それに野球の歴史に名を残すことができる(笑)」
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