大谷翔平、新春の誓い「投手で2ケタ、打者で3割はクリアしたい」 (4ページ目)
―― 改めてお聞きしますが(笑)、ピッチャーとバッターを両方やるということの難しさというのは、1年を終わってみてどこにあると感じていますか。
「感じているのは、両方やるから難しいのではなく、どちらも難しいんだということです。プロはピッチャーも、野手も、レベルが高いですし、どちらかに絞っていたとしても、まだまだ僕はこのくらいの成績しか残せないと思っているので、絞ったからといってもっと勝てたとか、もっと打てたかと言われれば、僕はそうは思いません。だから、ピッチャーとしてもバッターとしても、もっともっと、技量を上げていくしかないと思っています」
── 1年目の数字は、ピッチャーとして13試合に登板、3勝0敗、防御率4.23。野手として68試合に出場、打率.238、3本塁打、20打点です。高卒1年目だった2005年のダルビッシュ有投手は14試合に登板、5勝5敗、防御率3.53。野手として高卒1年目だった1993年の松井秀喜選手は57試合に出場、打率.233、11本塁打、27打点。いずれの数字と比べても遜色ない上に、それをひとりが“二刀流”で残したんですから、十分な数字だったと思うのですが……。
「僕の数字の方がどちらも低いですし、何より後半に落ちるというのは印象がよくないと思います。僕の中でも、前半がダメでも後半に上がってくれれば成長したのかなという自信も持てたと思うんですけど、逆に後半、落ちたので、それが今の僕にとってはよかったのかなと思うんです。もう一回、どこをどうしなくちゃいけないのか、真剣に考えることができましたし……」
―― 2年目のダルビッシュ投手、松井選手の数字はご存知ですか。
「ダルビッシュさんの12勝しか知らないです」
※ダルビッシュの2年目の成績は、25試合に登板し12勝5敗、防御率2.89。
―― 松井さんの2年目は打率.294、ホームラン20本です。そう聞いて、意識するのは打率ですか、ホームランですか。
「やっぱり、打率じゃないですか。僕がピッチャーとしても気にして見るのは相手の打率ですから」
── では、ピッチャーとして意識する数字は?
「ピッチャーなら、個人の技量としては防御率なのかなと思います。勝ち負けは運が左右することもありますから」
―― ただ、打率と防御率に目が行くとなると、規定投球回数と規定打席の両方をクリアしなくてはならないことになります。その難しさについてはいかがですか。
「そうですね。そこは僕の技量によって変わってくるのかなとは思います。現時点でどちらかが高いのかによって起用法も変わってくると思いますし、どちらかに比重を置くこともチーム状況によってはあり得るんじゃないかと思っています」
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