2013.09.11

楽天ブルペンを支える優勝請負人・斎藤隆の献身

  • 山村宏樹●文 text by Yamamura Hiroki
  • 荒川祐史●写真 photo by Arakawa Yuji

 昨シーズン限りで現役を引退した山村宏樹です。私は1995年にドラフト1位で阪神に入団し、2000年から近鉄でプレイしました。そして2004年の球団消滅後、分配ドラフトで楽天へ。いま思えば運良く、楽天の初年度から関わることができました。あれから9年、ついに初優勝のチャンスがやって来ました。ジョーンズ、マギーの加入、田中将大の20連勝など、好調の要因はたくさんあります。その中で、私が変わったなと思うのがブルペンです。特に、斎藤隆投手の加入はとても大きかったと思います。ここまで(9月10日現在)26試合3勝0敗4セーブの成績はもとより、実際、斎藤投手は楽天ブルペンに何をもたらしたのでしょうか。

8年ぶりに日本球界復帰を果たした斎藤隆

 今シーズン、生まれ育った仙台で8年ぶりの日本球界復帰を果たした楽天の斎藤隆投手。7年間メジャーで培った経験を、惜しげもなく若手選手たちに伝えている姿がとても印象的です。今や優勝を経験した選手が少ない楽天にとって、欠かせない存在になっています。

 実は私も、現役時代は斎藤投手と一緒に自主トレをさせてもらい、たくさんのことを学びました。トレーニングのやり方や食事法、コンディションの整え方など、本当にいろんなことを教えていただきました。何気ない会話にも多くのヒントが隠されていて、ひと言ひと言を聞き逃すまいと、いつも真剣に耳を傾けていました。

 私も経験があるのですが、ベテランの方々はコーチの人とは違ったアドバイスをくれるので、とても貴重なんです。斎藤投手のような選手がひとりいてくれるだけで、雰囲気がまったく違う。おそらく選手たちが「斎藤隆効果」をいちばん肌で感じていると思います。そこで何人かの選手に話を聞いてみました。

 現在、楽天の投手リーダーでもある中継ぎの小山伸一郎は、存在感の大きさを挙げました。

「投手陣の中で、唯一優勝争いの経験があるのが隆さん。ブルペンでは、選手たちがバタバタしないようにいつも声を掛けてくれます。本当に頼もしい存在です」